Vol.23 ユーザーファースト

Vol.23 ユーザーファースト

皆さまこんにちは!
岩田屋時計サロン シニアマネージャーの中内でございます。

今回ご紹介させていただくのは、<ゼニス>のクロノマスター スポーツ スケルトンでございます。
グラデーションのサファイアダイヤルからエル・プリメロ 3600 SKを眺めることができる2026年の新作モデルです。
ブラックセラミックからのグラデーションのトーンもきれいで、スポーティさとエレガンスを融合したゼニスらしいコレクションに仕上がっています。

怒られてしまうかもしれませんが、これだけではこちらのブログでは取り上げることはありません(笑)
この時計には、中内の琴線に触れるポイントがあるのです!
それが、新しくなった『バックル』です!!

そうなんです。

優れたムーブメントを搭載している一方で、やや「もったいない作りだな」と感じていたゼニスのバックルにテコ入れが入りました!

ゼニスのオフィシャルサイトでは、時計を着けたままで微調整が行えるようになった点をクローズアップしています。
確かに、装着したままの簡易操作で10mm(2.5mm×5段階)もの調整幅を可動させることができれば、腕のむくみといった日常的なサイズの変化にも対応できるため、かなりストレスフリーになるかと思われます。

ですが、私が注目したのは、フリップロックの部分なのです。
フリップロックとは、スポーツウォッチなどにみられる二重ロックのカバーにあたる部分なのですが、この箇所の作り込みがとても素晴らしく、今回のブログのタイトルにもさせていただいた「ユーザーファースト(=顧客本位)」を強く感じました。

フリップロックを備えたバックルを操作する場合、大きく分けて2回の動作が必要になります。
①メインのバックルを留める。
②フリップロックをかぶせる。
外す時は逆の順。。。当たり前ですね(笑)

ところが、この「当たり前」の操作に、ちょっとした落とし穴があります。
メインバックルをしっかり留めないままフリップロックをかぶせようとして、メインバックルに傷が入る(!)ということが実際に起こっています。
私たちも店頭でフリップロックモデルをご案内するときには気を付けているポイントです。

この新型のバックルでは、その問題が解決されています。
今までの間違ったやり方とされていたメインバックルをしっかり留めずにフリップロックをかぶせる動作で、ロックが可能になっているのです!
さらに、バックルを外す際も、フリップロック部分を爪でめくる一度の動作だけで、メインバックルも外れるようになりました!
今まで、2回の動作が必要だった脱着が1回でできるようになった。。。すごくないですか!?

ただ、この機能には賛否が発生する可能性もあります。
本来、【バックルのロックを外れにくくするためにフリップロックがある】という点からすると、ロック性が弱くなっているのでは?とも取れるかもしれません。
ですが、このフリップロックは外れる際に、二段階で解放されるようになっているため、通常の使用においては「外れやすくなって危ない」と感じることはあまりないのではないかと考えられます。

また、私が考える、これによってもたらされる最大の恩恵は、『バックルの留め方の間違いによって、傷が入ってしまう可能性を減らした』という点なのです。
購入した商品にご自身が傷を入れてしまったのであれば、後悔はすれど「仕方ない」と思えるかもしれません。
しかし、これが誰かに貸して傷が付いたり、購入前の商品に傷が入ってしまう、となれば話は別です。
しかも、このバックルの操作ミスに関しては、故意ではないことが多いです。
そのため、これまでは持ち主が我慢するか、お店が修理費用を負担するしかなかったのです。

そう考えると、今回の新しいバックルは、単に「操作が楽になった」というだけではなく、時計を使う人、時計を販売する人、その両方のストレスを減らしてくれる改良なのではないでしょうか。

時計の進化は新しい機能や性能、素材などに目を向けがちです。
もちろん、それらも大切な進化です。
ただ、今回のような「より快適に、より安心して」という視点も大きな進化であり、そこに「ユーザーファースト」を強く感じた為、この記事を書かせていただきました。

もちろん、時計そのものデザインも素晴らしく、Dバックル付きのラバーベルトまで付属することで、この「クロノマスター スポーツ スケルトン」はさらに魅力を高めています。
それらの全てを見て、さわって、体験する為に、ぜひ岩田屋時計サロンにお越しください。

最後になりますが、最近は「ブログを見ました」とお声がけをいただく機会も少しずつ増えてまいりました。
とても励みになっております。

拙い文章ではございますが、これからも時計の魅力だけではなく、実際に時計を販売しているからこそ気付けるポイントなども、私なりの視点でお伝えしていければと思っております。

ご来店のきっかけや、少しでも皆様の時計選びのご参考になれば幸いです。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております。